
本日はお時間をいただきありがとうございます。まず、森さんが岡山師盛会に入会されたきっかけをお聞かせください。

くろがね産業株式会社
こちらこそ、ありがとうございます。岡山師盛会(当時は盛和塾)に入ったのはもう15年前ですね。私は二代目として会社を引き継いだんですが、当時は何が正しい判断なのか、迷うことが多くありました。

経営者としての判断に悩むことがあったんですね。

くろがね産業株式会社
そうですね。特に、親父が病気で退任した後、経営の舵取りをどうすべきか、判断基準が曖昧だったんです。例えば、社員からちょっとした相談を受けたとき、その場では「いいよ」と言っても、後で「あれは違ったかな」と思うこともありました。でも、岡山師盛会で学ぶうちに、「何を基準に判断すべきか」が明確になりました。

岡山師盛会で学んだことが、経営判断の軸になったということですね。

くろがね産業株式会社
はい、特にフィロソフィーの考え方が大きいです。フィロソフィーがあるおかげで、「これは会社の方針として正しいのか?」と考えることができるようになりました。単なる個人の感情ではなく、明確な基準に基づいて社員と対話できるようになりました。

具体的に、森さんが特に大切にしているフィロソフィーの項目はありますか?

くろがね産業株式会社
そうですね、「大家族主義で経営する」「全員参加で経営する」という考え方は特に大事にしています。創業者ではない自分が会社をまとめていくためには、社員の知恵を借りることが不可欠なんです。

会社内でフィロソフィーを浸透させるために、どんな取り組みをされていますか?

くろがね産業株式会社
毎月1回、フィロソフィーの勉強会をやっています。朝礼でも毎日フィロソフィーの一節を唱和し、それについて意見交換をする時間を設けています。

フィロソフィーを導入する前と後で、社員や組織に変化はありましたか?

くろがね産業株式会社
そうですね、共通言語ができたことが大きいです。「土俵の真ん中で相撲を取る」「良い判断基準を持つ」といった言葉が自然と飛び交うようになりました。まだ完全に浸透しているとは言えませんが、当たり前のものとして根付き始めています。

フィロソフィーの勉強会では、どのような議論が行われるのでしょうか?

くろがね産業株式会社
いくつかのチームに分かれて、それぞれの意見をまとめて発表してもらう形式を取っています。その中で、「この人はこう考えているんだ」とお互いの考えを知る機会にもなっていますね。

岡山師盛会という場は、森さんにとってどんな存在ですか?

くろがね産業株式会社
そうですね…リセットする場ですね。日々の経営の中で、どうしても心がざわついたり、雑念が入ってきたりします。そんなときに岡山師盛会で学び直すことで、また新たな気持ちで前に進めるんです。

岡山師盛会で学んだことで、ご自身の考え方や行動に変化はありましたか?

くろがね産業株式会社
ええ、昔は「親父はもう時代遅れだ」と思って反発していた時期もありました。でも今は、「親父がいたからこそ今の会社がある」と心から感謝できるようになりました。

学んだことで、成長を実感する瞬間はありますか?

くろがね産業株式会社
ありますね。以前、先輩方に学ばせていただいたときに「人の成長は髪の毛と同じ」と言われたんです。髪の毛って、毎日少しずつ伸びているけど、昨日と今日でどれだけ伸びたかはわかりませんよね。でも、一か月経つと確実に伸びたと実感できる。人も同じで、日々の積み重ねが目に見えなくても、時間が経てば成長しているんだと。意志を持たない髪の毛。 すらそれも伸びるのに、ましてや意思を持っている人間が伸びないはずないじゃないか。それを意識するようになってから、自分の学びの姿勢も変わりました。

それは大きな変化ですね。本日は貴重なお話をありがとうございました!